☆身体からサインはでている

パンダドクター

         未病を知る大切さ

頭痛がひどい、身体がだるい。いろいろな検査をしてみたが、何の異常もないと言われ、困ってしまうことはありませんか。こうした、まだ病気ではないが、ほおっておくと病気になってしまうような、病気の一歩手前の状態を、中医学では未病と呼んでいます。
 中医学では、このような状態から診断、治療を開始することをおすすめいたします。それが病気を予防するはじめの一歩となります。(未病先防)
 また既に病気の方でも、中医学による治療では、その病状を進展させないように働きかけます。(既病防変)
 突然死・心筋梗塞・脳梗塞などは、突然に発症するのではなく、身体(脈・舌・顔色、自覚症状など)から既にサインが出ているのです。


病気ってなあに

人は元来、自然と調和しながら、身体のバランスを保っています。しかし、寒さや暑さの気候の変化に対応できなかったり、ストレス、好き嫌いの多い食事などは、身体のバランスを崩し、自然治癒力をそこねます。このように、体内のバランスを調節できなくなった状態が病気です。
 人という小宇宙は、自然界という大宇宙の中に存在しています。小宇宙である人の内部環境と、大宇宙である自然環境との統一性が維持できなかったり、人の身体が自然環境の変化に適応できなければ、体内の新陳代謝の平衡を失い、臓器の機能障害や臓器間の協調関係に混乱をきたし、病気を引き起こします。

診察、治療はどんな風

望・聞・問・切診といった「四診」によって集められた情報を、中医学の理論にもとづき治療方法を導き出します。脈や舌を見、細かな症状を聞くことによって、気や血、五臓六腑、ツボや経絡の状態を把握し、病気の診断・治療を行います。
 具体的には、陰陽の概念にもとづき、生薬の煎じ薬、保険適用の漢方エキス顆粒、中成薬、はり灸による治療で五臓六腑の機能を正常にし、気(き)を補い、血(けつ)を補い、気血がよく循環するようにして、身体のバランスを調整します。
 このように中医学では、患者さんを診察する方法を「四診」と言います。四診で集められた情報から病気の原因、現在の病状を理解し、治療法を検討して薬やツボを選ぶプロセスを「弁証論治(べんしょうろんち)」と呼んでいます。


四診(ししん)  …  望・聞・問・切診といった4つの診断方法。
・望診(ぼうしん)─ 患者さんの顔、目、舌などを直接肉眼で観察する方法。
・聞診(ぶんしん)─ 声や呼吸音、口臭、排泄物の臭いなど耳と鼻による観察方法。
・問診(もんしん)─ いろいろな自覚症状など、問答による診察方法。
・切診(せつしん)─ 脈の状態やお腹の具合を触診によって調べる方法。
経絡(けいらく) … 気血の通り道で、神経のように身体中にはりめぐらされ、五臓六腑ともつながっています。経絡上のポイン 

          トにつぼがあり、病気にあわせていくつかのツボを組み合わせて用います。

陰陽(いんよう)… 表と裏.天と地.男と女.自律神経に相互拮抗する作用がある交感神経と副交感神経があように、自然界のすべ

            てのものを二つに分ける考え方です。人体バランス、さらには自然界との調和などを理論的に表しています。                     

胎盤(プラセンタ療法)

 中医薬にもあり、体質改善や美容効果にも優れている、ヒト胎盤抽出エキス製剤を用いた治療です。皮下や筋肉内、経穴(ツボ)に注射します。更年期障害など保険適用な疾患もあります。サプリメントはありますが、保険適用外です。サプリメントはブタ胎盤を用いており、各社濃度、質の違いがあるのでご注意ください。

 プラセンタ療法は以下の病気に効果があると言われています。気管支喘息、アトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギー疾患。

慢性肝炎などの慢性疾患。慢性関節リウマチなどの膠原病。更年期障害、月経困難、冷え性などの婦人科疾患。また、癌QOL改善、自律神経失調症、肩こり。